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カスタマーレビュー数:21
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前著よりも濃い。「お金の民主化」の方途が見える。
2009-01-01
156人中 138 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「マネー」---。 <br />その希少性の故に人々の心を貪欲に染め上げ、追い求めさせ、自由に働いていると思っている人も実は隷属させられ、 <br />1%の富裕者がその国の富の92%を所有するという冷酷な事態を生み、働きたいものが働けず、 <br />働けても生活できないほどのわずかな賃金しか得られず、弱者に生きる場所をなくさせるもの・・・。 <br />これほど、今の我々にとって切実な問題があろうか。 <br /> <br /> <br />「金融のしくみは全部ロスチャイルドがつくった」に続く、著者のこの本は、 <br />第1章から第4章は前著と重複するところがあるが、現在の「マネー」というものの本質とその仕組みをより詳細に説明し、併せて引用された文献や図表の出典・解説も明記されている。 <br /> <br />そして、終章の第5章「もうひとつの『お金』は可能だ!」では、 <br /> <br />1)エンデが思考の拠り所としたシルビオ・ゲゼルの「自由貨幣論」、 <br />2)オーストリア・チロル地方のヴェルグルの「労働証明書」、 <br />3)米国・ニューハンプシャーで実験された地域貨幣「コンスタンツ」 <br /> <br />等を紹介しながら、強力な分権化、もっといえば”お金の民主化”の方途を示している点が、 <br />前著と較べて素晴らしいのだ。 <br /> <br />大マスコミの「報道」や学校の「教育」はその”利害”のために、知らせられない、教えられないことの方が多いことは、心ある人ならば判っているだろう。 <br /> <br />そのためには、著者のいうように、社会というこのシステムを変えるポイント、梃子の原理の力点である、 <br />この「マネー」というポイントを押せば、システム全体を根源的に変えることができる。 <br /> <br />これを読み、地域通貨、お金の民主化はできるのではないかと希望を持った。 <br />後は著者がいうとおり、お金に対する無知をなくすために、この本に書かれた真実を、 <br />ひとりが誰か一人に口コミやネットで伝えていけばいい。 <br />それは幾何級的に広がるだろう。ささやかながらその一人になりたいと思う。 <br /> <br />
多くの人に読んで考えてほしい
2009-03-13
71人中 63 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
前半は衝撃的な内容から始まります。 <br />・日本の財政は深刻な多重債務状態であり、このままでは2020年までに破産する。 <br />・毎年国会で審議されている国家予算である80兆の「一般会計」は実は見せかけの予算であり、 <br /> 国会で審議不要の裏予算、300兆に上る「特別会計」が本丸である。 <br />・税金の決算(使い道の申告)が4年も遅れたまま、翌年の予算審議が平然と行われている。 <br />・それら一般人が知り得ない情報を、書籍に記し告発した元国会議員は刺殺されている。 <br />・先進国が途上国を搾取し続けているのは、搾取をしないことには成立できない現在の貨幣システムに構造的な欠陥があるからである。 <br />・金融の話になると必ず登場するユダヤ人。なぜ彼らが金融・経済において優位にたっていったのか、その歴史的背景。 <br /> <br />後半はお金自体の存在意義とその利点と欠点、今後世界が存続していくために必要なあり方に対する提言がなされています。 <br />・お金の歴史と新しいお金のあり方。 <br />・本当に豊かで住みやすい社会を実現するための経済システムとはなにか。 <br /> <br />数字を動かすだけで、現実にはなにも生み出さない銀行や金融業者が一番の富と利益を得ているという現在の仕組みはそもそもに無理があり、存在すらしない巨額のマネーを実社会が支えるのはもう限界にきています。 <br />現実の価値と乖離して数字ばかりが巨大化していく現代の金融システムでは、この経済危機はある意味必然であったとすら思えました。 <br />新しい概念と本当に価値のあるものにきちんと一致している貨幣システムの再構築は今すぐにでも議論し、考えていかなければならない課題だと強く感じました。
お金の流れが社会を描く
2009-01-06
84人中 70 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
著者の活動に触れて現在の社会への理解が飛躍的に深まったことに感謝したい。 <br /> <br />自分自身の思うところの正義や理想のようなものが小説や映画、歴史の中にしか存在しないという現実に暗澹たる思いを今も抱いている。それは部分においてはかすかに存在はしているのだろう。 <br /> <br />しかし生きるために必須のものとされる金(マネー)を創る者、配る者に依存しなければならない、またそのように適応することが生き残りの条件とされた状況は野蛮の極みではないのだろうか?気付いているにせよいないにせよ、足りない物を奪い合うシステム。足りない物(=お金)を奪い合うシステムの中で幸せってなんなのだろう。分かち合おうとする者は全てを失ってゆく・・・。 <br />このシステムから離脱しなければ未来において再び破壊を経験することになるのだろう。 <br /> <br />著者の言うとおりこの世は「金」と「暴力」と「コネ」が駆動力になっている。これには人間の感情の深い部分が関与しているように思う。各人がその深い感情を見つめ、どのような社会を望むのかを判断する時がきていると思います。 <br /> <br />お金の流れを変えれば、社会は変わります。 <br />そしてシステムを使うのは人なのです。 <br /> <br />通貨システムを国民の手に取り戻すこと。 <br />恣意的な運用をさせないこと。 <br /> <br />これからさらに根本的な社会変革のための智恵が収斂していくことを期待します。 <br />著者の本意を理解する人がこの書籍で増えると良いな・・・と願いつつ。
お金って何なのかわからなくなりました
2009-04-25
25人中 20 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
至って真面目な本です。著名な経済学者が書いたものではないため権威がある書籍ではありませんが、非常にわかりやすく誰もが納得できる内容になっていると思います。短時間で読めるので通勤の友としてお勧めします。 <br />我々の人類文明が行き詰まっていることは誰の目から見ても明らかです。地球温暖化ばかりが強調されていますが、それよりも貧富の差による人心の荒廃の方が恐ろしいです。このままだと世界戦争によるリセットしか解決策は無くなってしまうと思います。 <br /> <br />近代文明が必ず富の偏在を生み、絶望的な不平等社会を作ってしまう理由をずっと考えていたのですが、この本を読んでその原因が「貨幣経済の仕組み」そのものにあることが良くわかりました。特に「利子」という考え方が、持てる者が持たざる者を搾取する道具となり、弱肉強食の生き方を人々に強制しているという指摘には驚くものがあります。こういった問題意識はミヒャエル・エンデを始めとして多くの学者が提起していたみたいですが、日本で取り上げられることはなく、ほんの一握りの富裕層のために日本人の誰もが何の疑問も持たずに利子の奴隷として一生働かされる訳です。 <br />「利子は悪」と見抜いたイスラム教の先見性には今さらながら驚きます。キリスト教社会がイスラム教を毛嫌いし理不尽な戦争を仕掛けているのも自分たちの本質的な愚かさを見抜かれている劣等感から来ているのかも知れません。 <br />地域通貨の発行はどこかの県で是非チャレンジしてみてもらいたいと思います。地域の中を循環し時間と共に目減りする貨幣という考え方は斬新で地域経済の浮揚効果は間違いなくあるだろうと思います。もしも今回の定額給付金を地域通貨の形で発行していたら、日本社会の持続性を見極めるとても有益な実験になったと思うだけにとても残念です。
タイトルが安っぽいのが残念です。
2009-04-19
25人中 20 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
社会に出て働いたことのある人なら、多くの人が感じるのではないかと思いますが、な <br />ぜこんなにも過剰に働かなければ社会や自分たちの生活を維持できないのか、何かわけ <br />もわからず働かされているような感覚に陥ることがあるのではないでしょうか。 <br /> <br />結局は、この競争社会の中では厳しい競争に勝ち残るしかしようがないのだといった、 <br />諦めにも似た気持ちで毎日を淡々と過ごすことになるのですが、この競争がいったいど <br />こから引き起こされているのか、まともに考えたことはないのではないでしょうか。 <br />実はこれが、お金の根本的な仕組みに原因があるということにほとんどの人が気づかな <br />いまま、闇雲に働きながら搾取されているという実態を明らかにするのが本書です。 <br /> <br />前作の『金融の仕組みは全部ロスチャイルドが作った』に比べて随分まとまっているし、 <br />陰謀色もだいぶ抑えられてかなり読み易くなっています。 <br />まあ前作は、金融資本主義の形成にまつわるロスチャイルドの果たした役割を明らかに <br />するものでしたし、それに対して本書は、著者のブログの記事をまとめて世に問う的な <br />内容ですので、力点が多少違うものではあります。 <br /> <br />その中でまずは、日本の国家財政が破綻状態にある現状をデータを示して解説し、その <br />背景であるグローバリゼーションによる世界的経済格差の拡大の様子を示し、さらに、 <br />その仕掛け人である国際金融の支配者たちの素顔をあぶり出します。 <br /> <br />そして、そもそもお金とは何であるのかを根本的に問い直し、無から有を作り出す利子 <br />のシステムが無理な経済成長を強制し、激しい競争を促していることを示し、作られた <br />富は全て少数の富裕層へ吸い上げられる仕組みになっていることを明らかにします。 <br /> <br />最後に、我々庶民がこの搾取のシステムから逃れるための可能性として、忘れられた経 <br />済学者シルビオ・ゲゼルの自由貨幣理論による自由経済を基本にした、新しいお金のシ <br />ステムを提唱します。 <br /> <br />これは「弱者が弱者なりに生きていける領域」を作ることであり、金融支配者からの自 <br />立を意味します。つまり、今の強者のためのシステムの中では普通の人々はどれだけ頑 <br />張っても足りず、さらに椅子取りゲームの椅子の奪い合いで、必ずこぼれ落ちる人が出 <br />てしまうため、強者とは別の共生のシステムを作ろうということです。 <br /> <br />そのキーワードが「地域通貨」であり、その実効性はある程度証明されていますが、ど <br />うも現実にうまく行っているところばかりではなさそうです。 <br />しかし、この絶望的な状況の中で、唯一といっていい希望の光のように感じます。 <br /> <br />情報の内容自体は、いろんな先駆的方々の主張をまとめたような感じですが、新書とい <br />う形でとても読みやすくかつ刺激的で、今の私たちが進むべき方向を考えるのに、たい <br />へん参考になる本だと思います。ただ、タイトルがなんかありがちな裏社会本的な題名 <br />で、ちょっとインパクトに欠けるのが残念に思います。 <br /> <br />経済の素人の私には、この本の内容はとても説得的に思えますが、専門家的にはどのよ <br />うに捉えるのか知りたいところです。あと、個人的には利子が生み出す影響についてもっ <br />と知りたいと思いましたし、利子を取らない金融としてイスラム金融がありますが、そ <br />れとの関係なども知りたいと思いました。 <br /> <br />いずれにしても、もっと多くの人に知られてほしい本であることは確かです。