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カスタマーレビュー数:7
地球科学・エコロジー >
30位
環境問題全般への疑問を投げかける良書
2008-10-02
55人中 41 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
著者の「環ウソ」シリーズの第三弾であるが、 これで最後だと書かれている。 内容としては、これまでのリサイクルへの批判に加えて、 第一章にIPCCの結論として有名な、 「温暖化は人間の活動による可能性が高い」という見解への批判があるのが新しい。 その内容は他の多くの自然科学者の指摘と軌を一にしており、 地球の温暖化は太陽活動の変化ではないか、 二酸化炭素の増加はむしろ温暖化の結果であろう、 過去二千年の中でも、平安時代は現在よりも2度も温かかった、 さらに、カンブリア紀以降、6億年にさかのぼると、 もっと暖かな時代が多く、現在は第2大氷河期にある、 といったものである。 私は、この著者の指摘はおそらく正しいのではないかと考えている。 なお、著者の義憤はNHKという組織や役人(同じだが)に対して向けられており、 「なぜ日本人をだましているのか?」という。 それでは日本人の正直な精神に反してしまうだろう、という主張をするのである。 なるほど、その通りではあるだろうが、役人もNHKも「問題がある」ほうがいいのであって、 「問題がない」のであれば、その存在意義が問われてしまう。 著者も繰り返し指摘しているように、 科学の研究者でも、科研費をもらうのに「問題はない」と言ってはもらえないのと同じで、 問題がある方への自然なバイアスがかかるのは当然だろう。 全体として読みやすく、よくまとまっていて良い本であると感じる。 唯一、私が気になったことは、著者の大和魂的な愛国心と、 それに伴う、食料自給率の引き上げの提案だ。 それは私見によれば、エネルギー資源のない日本にとって 現代に大阪城を作ろうというほどの主張であると思う。
マスコミの出鱈目ぶりを検証するための最良のテキスト
2008-10-12
38人中 24 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ツッコミ所満載で面白いです。本書は環境問題検定に最適です。『環ウソ』シリーズの最終巻である本書は、マスコミの出鱈目と対照的な内容になっていて、写真でいうところのポジとネガの関係ですね。この本はマスコミの報道の裏返しで、マスコミの姿勢に似すぎています。『環ウソ3』は、マスコミの出鱈目を否定しようと、大量のデータを未消化のまま動員し、つぎはぎたらけの欠陥建築みたいです、この本が本当に建物だったら怖くて誰も住めません。本書の前半のほとんどは、地球温暖化「騒動」に割かれています。しかも二酸化炭素「犯人説」の冤罪を晴らすために、多くの懐疑論者の本から都合のいい主張やデータ解釈を切り貼りしているため、あちこちに矛盾が生じていてます。山本弘の『環ウソのウソ』で明快に批判されている懐疑理論を平気で使う厚顔ぶりには、唖然とするしかないし。例えば、あるページでは「日本の田舎では温暖してない場所がある」と主張し、別のページでは「温暖の原因は太陽である」と主張する。「温暖化自体を否定する主張」と、「温暖化の犯人を二酸化炭素以外に押しつける主張」は両立しないのに・・・。またあるページでは「北極の急な気温変化のデータを自説の根拠にし」、別のページでは「日本の急な気温変化の原因を測定器変更疑惑を匂わせる」という二枚舌を平気で使う。また20世紀の二酸化炭素の増加が、自然現象では説明できないことは統計的に自明なのに、「温暖化が原因で二酸化炭素が増加したという屁理屈」を主張します。たぶん武田先生は、批判するマスコミと同じ確信犯でしょう。『環3』は、懐疑派の名著『地球と一緒に頭も冷やせ!』(ロンボルグ・著)や『正しく知る地球温暖化』(赤祖父俊一・著)を参考にした跡が随所に見えます。けれど武田先生は多忙のせいか理解が中途半端です。これでは専門家から失笑を買うだけです。
環境問題にも科学教育を
2008-10-27
25人中 20 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ウソシリーズ1から読ませていただきました。ゴミの焼却、都市鉱山の形成、食糧生産の重要性など共感できる部分が多く、単なる温暖化論やダイオキシン問題(最近話題にもなりませんが)よりも教育現場で取り上げるべき問題が多い内容です。 日本はすでにかなりの成熟社会に入り、環境問題の元凶である人口増加も克服し、潜在的な環境技術(電気・水など)もあります。普及しないのは政策的・経済的理由からであり、やはり理系を中心とした環境科学を充実させるのが政治の役目ではないでしょうか。ダイオキシンより毒入冷凍食品、金融工学より材料工学が注目される社会をめざすべきです。 リサイクルよりもリユース・リデュースのほうが重要であることが理解できます。
本当はゴミは燃してしまうといいのかも
2008-10-27
24人中 19 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
私の住んでいる埼玉の町では、どんなものも燃えるゴミで出すことが出来 ます。 靴、ランドセル、ビデオテープ、ペットボトルすべて燃えるゴミです。はじめ はびっくりしますが、この本を読むとかえって環境のためにいいことをしてい るような気がしてきます。 スーパーのスーパーバックをもらわないことが本当に環境に対していいこと なのか、ペットボトルのリサイクルが本当にいいことなのか、自分たちは子孫 のために何をしたらいいのか考えさせられます。 環境を考えているあなたにお勧めの一冊です。
ゴミの街
2008-10-16
25人中 18 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
環境問題に潜む闇に鋭く切り込んだ一種のアンチテーゼ。TV番組「たかじんのそこまで言って委員会」で取り上げられ,あまりにも今まで信じてきたことと異なる内容だったために話題となった前々作『環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks (024))(洋泉社)』,および前作『環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks (029))(洋泉社)』に続く第3巻。著者によるとこれでシリーズ完結であるらしい。本巻では ・最高気温更新はなんら不思議でも危機でもない。 ・ゴミ問題は本来起こるはずではなかった。 ・環境問題はメディアのでっちあげだ。 などについて,またもや衝撃的な事実(違う側面から見た提言と言った方が正確かもしれない)が白昼のもとにさらけだされる。それにしても,第1巻の後半ぐらいから感じたことだが,どうも著者の本はスラスラと読める割には,何故か頭に残らない感じがするのだ。色々な矛盾例を持ち出してくるのはいいが,どうも議論の道筋を1対1に対応させにくい。一度図解で端的に示してもらってスッキリしたいところである。しかしそれは著者がよく言うように,メディアの報道を鵜呑みにせず,自分自身で調査し考えようという観点から言えば,与えられるのを待たずに自分で試みてみないとダメだということになるのだろう。シリーズ完結だけあって,第2巻より全体的に熱意が感じられたため,第1巻の評価と同等の星4つ(★★★★)にした。 兎にも角にも,これを批判する関係者はちゃんと反論して欲しい。部分最適化ではなく全体最適化の考え方に基づき,正しい環境対策とは何かを考えなければならない。ほとんど毎日が何かの種類のゴミ出し日で,毎朝の通勤途中の道端に山積みのゴミを見ない日はない,まさしくゴミの街に住んでいる名古屋市民としては切実な思いである。