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カスタマーレビュー数:3
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現在の弔いのこころのあり方を反映した珠玉の随想と写真
2006-10-14
19人中 18 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
著者の写真集を眺めたことがありましたが、原色の多いインド、東洋もので今一つ心を打つものではありませんでした。この本も、四国お遍路の写真集かと思って眺め始めましたが、亡くなられた兄を追悼して四国霊場に赴く、そして、ひたすら無心に手を合わせるという、日本人の素朴なこころが美しい文体で語られています。 また、写真も素晴らしいものです。 長い間の放浪がこのような魂の昇華といったものを生むのかと感嘆しながら読みました。 何時までも手元において、家族や知人を失って心が挫けそうになった時、逆に、小さな成功を収め、自分自身の慢心を諫めたいとき、ページを開きたくなる本でした。
年をとると、、、
2006-11-11
6人中 6 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
お兄上の死と手を合わせることへの疑問。 <br />心やさしい読み物でした。 <br />たしかに年を重ねると仏壇のお鈴をならし <br />手は合わすのですが、たしかになにもゆうことがないのです。 <br /> あー立場と考えはちがうけれど、何も願わず手を合わせる <br />というのは確かにありなんだなと、気づいたわたくしです。
閃光のように咲く死者たちへの記憶
2008-10-06
4人中 3 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
藤原さんはふしぎな人だ。藤原さんのコラムなどを読んでいて、浮び上がるその逞しい反骨の精神、それからいわゆる社会的には弱者として片隅に生きている人びとへの眼差しや共感が、常に藤原さんの根底から離れることなく伝わる。 <br /> <br />昔の映画のサブタイトルに、「強くなければ生きて行けない。やさしくなければ生きて行く資格がない」とあったけれど、ぼくにはそういう人物像を思い起させる数少ない人だ。 <br /> <br />「なにも願わない手を合わせる」表題になる随筆だけをとっても、その精神の強靱さと伴ってある繊細な感受性による情景への洞察とによって導かれて現われる言葉のなんと説得力のあることか。 <br />他界した肉親たちや、また学友との痛切な記憶。遍路のさまざまな場で、それら閃光のように咲く死者たちへの記憶が鮮烈に描写される。それは著者自身への魂の鎮魂でもある。 <br /> <br />写真にはその旅の精神の軌跡が写りこんでいて、また写されたお地蔵の顔などは静謐で豊に表題の思いを伝えている.