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散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道詳細情報とランキング

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散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道

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散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道

梯 久美子
お勧め度:ユーザ評価は4.5点です カスタマーレビュー数:57

販売価格:1575円
中古価格:1円
定価:1575円
発売:新潮社
発売日:
出版日:2005-07-28
種別:# アマゾンの詳細ページを開きます

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散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道のユーザレビュー

評価:ユーザ評価は5.0点です 国を越えた握手 2006-10-30

44人中 39 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

私がこの本を手に取ったきっかけは、ジェイムズ・ブラッドリーの「硫黄島の星条旗」を読んで、予想外の「硫黄島の戦い」を知ったからであり、その中に登場する「栗林」という人物に非常に興味を覚えたからでした。日本よりもアメリカで評価の高い「硫黄島の戦い」「栗林」に、何があったのか知りたかったからでした。 <br />この本の中で語られる「栗林」は、アメリカに留学し、アメリカの国力を知り尽くした人物であり、対アメリカ戦に反対したために硫黄島に送られた人物でした。そのアメリカに対する知識が、アメリカ国民に戦争に嫌気をささせ、その世論で和平の道を探ろうというものでした。そのためには、この硫黄島でアメリカ人に大きな被害を与えねばならず、文字通り地下にもぐってのゲリラ戦を選択せねばなりませんでした。「玉砕」という美名を許さない厳しい戦いでした。 <br />そんな厳しさ(読めば読むほどその厳しさが身にしみます)を2万人の兵士に耐え抜かせる人となりが、この「栗林」には存在しています。その家族へのきめ細かな優しい思いやりのある手紙がそれを証明しています。東京を焦土にしないため、こうした粘りに粘った戦いが出来たのも「栗林」という人物がいたからでしょう。 <br />40年後に日米合同の記念式典での国を越えた握手が、日米両国の戦士が「硫黄島」で流した血が無駄でなかったことの証であり、今後の平和を希求するものであって欲しいなと思います。現在の世界情勢は、そうなっていないだけに、彼らの願いを実現して欲しいなと思います。

評価:ユーザ評価は5.0点です 「いおうとう」しか知らなかった私 2006-10-31

71人中 62 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

 恥ずかしい話、今回の硫黄島映画化のニュースを聞くまで、硫黄島はおろか栗林中将のこともそれほど興味もなく、「日本軍はどこの島でも玉砕したらしい」位の浅い知識しかなかった。 <br />ニュースで島の名を聞く度に「いおうじま」ではなく「いおうとう」と言っていたし、4年にわたる太平洋戦争での「海兵隊叙勲」の実に3割がこの島で活躍した隊員に贈られたと聞いても何となくピンとこなかった。 <br /> しかし、数ヶ月前にネットで栗林中将最後の電文を読んだとき、これほどまでに率直に公文書に遺志を載せる軍人さんがいたとは・・・と驚き、ただただその無念さに涙した。 <br /> 本書も涙なくしては読めなかったが、文は女性らしく平易で軍ヲタではない私でもすらすらと短時間で読むことができた。 <br /> 東条英機の像に唾する中国人の写真を見ては憤慨していた私だが、本書にわずかに登場する(栗林に対する)東条の一言や、その後の硫黄島で孤立無援の戦いを強いられる2万余人に対する大本営の非情極まりない対応などを思うと、日本人はまだまだあの戦争の総括をしていないんだなぁと深く考えさせられた。 <br />これから私は、春紫苑の花を見るたびに『野に斃れて紫苑の草となっても皇国の行く末を想う』と遺された中将の面影と、暗記しきった「最後の電文」を思い浮かべることになるだろう。

評価:ユーザ評価は5.0点です 目からウロコでした 2006-08-05

46人中 40 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

硫黄島が太平洋戦争屈指の激戦地であったことは聞いていましたが、本書を読んで初めてどれほどの地獄だったのかということ、そして戦争の行方にいかに重要な意味を持っていたのかを知りました。テレビで若い自衛隊員が「こんな蒸し風呂のようなざんごうにもぐって何ヶ月も戦ったなんて信じられない」と話しているのを見たことがありますが、雨水を唯一の飲料水として生き延び、かつ戦闘を続けていたことは衝撃的でした。 <br /> <br />本書が一般の「戦争本」と大きく違うのは指揮官の栗林中将に軸足を置いて描いている点です。この栗林が実に魅力的な人物で、組織の力というものがトップの能力・人柄によってここまで変わるか、という驚きが強く残りました。硫黄島は唯一米側に日本以上の損害を与えた戦場といわれますが、それは栗林が熟慮の末にあえて大本営の方針に反した戦術をとったことが大きく影響していることがよくわかります。なぜそうした判断をとったのかが詳細に書かれていますが、それはとても興味深く、そこらへんの経営書やリーダーシップ論の本よりもよほど有益です。 <br /> <br />栗林は冷静沈着な指揮官でありながら、留守宅の小さな子供たちへの愛情や台所のすきま風のことを心配する、よきお父さんとしての顔も家族に当てた手紙の丁寧な記述から浮かび上がります。そうした著者の視点があることで、本書はいっそう読みやすくまた印象深い内容に仕上がったのだと思います。 <br /> <br />太平洋戦争に関心のある方にとっては目からウロコの一冊となるでしょうし、まったく関心のないという方にとっても、魅力的な人物と出会う楽しみが得られる良書だと思います。歴史は人が作っているということを改めて実感します。私には忘れられない一冊になりました。

評価:ユーザ評価は4.0点です 難しいものですね。 2007-01-25

17人中 15 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

昨年から注目していたのですが、映画「硫黄島からの手紙」を観て、 <br />早速読んでみました。 <br />映画は思ったより悲惨さが誇張されていなかったので、好感を持つ <br />と同時にやや物足りない印象でしたが、本書では抑えた表現でありながら、 <br />心を打つ事実の重なりに引き込まれました。 <br />ただ本書末尾にも触れてありますが、最近その事実(栗林中将の末期) <br />について疑問を投げかける諸説が出現している様子です。 <br />歴史を検証する事の難しさ、これを踏まえた上でも良質のノンフィク <br />ションです。 <br />

評価:ユーザ評価は5.0点です 語り尽くせぬ歴史の重い事実 2007-04-22

10人中 9 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

過日見た映画「硫黄島からの手紙」のシ−ンとともに、 <br />この書で紹介されている栗林中将の訣別電文に関わる記述が心に残りました。 <br /> <br />「弾丸尽き水枯れ」る中、総攻撃を控え最後に打電した氏のメッセ−ジ。 <br />大本営宛に発せられる訣別電文は、新聞に掲載されて一般の国民の目にもふれます。 <br />その電文に添えられた辞世の3首の一つ。 <br /> 「国の為重きつとめを果し得で 矢弾尽き果て散るぞ悲しき」 <br /> <br />しかし当時の新聞は、その大切なキ-ワ-ドを「口惜し」と書き換えて報道したそうです。  <br />今でいえば、捏造報道や著作権の侵害とのそしりをまぬがれかねない異常な事態です。 <br />本のタイトル「散るぞ悲しき」は、ここからとられています。 <br /> <br />硫黄島での栗林氏の軌跡を辿り終えて、著者はこう語ります。 <br /> <br />「軍の中枢にいて戦争指導を行った者たちと、 <br /> 第一線で生死を賭して戦った将兵たちとでは、 <br /> 軍人という言葉でひとくくりするのがためらわれるほどの違いがあることが、 <br /> あらためて見えてくる。 <br /> 安全な場所で、戦地の実情も知ろうともせぬまま地図上に線を引き、 <br /> 「ここを死守せよ」 と言い放った大本営の参謀たち。 <br /> その命を受け、孤立無援の戦場に赴く・・・。」 <br /> <br />いくら言葉を重ねても語り尽くせない歴史の重い事実があることを <br />あらためて痛感しました。 <br />