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カスタマーレビュー数:17
ランキングには入っていません
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謎がさらなる謎を呼ぶ展開
2007-11-29
56人中 45 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
高性能スーパー・ロボットの連続破壊事件と、第39次中央アジア紛争・ボラー調査団のメンバーの連続殺人事件が、依然、現在進行形で継続中の本書・第5集。 <br /> <br /> 人間がロボットに憎悪の感情を抱く一方で、ロボットが人間に対して持つ憎しみや、人間とロボット双方の心をむしばむ深い悲しみといったテーマが、作品全体を覆っていますね。読んでいて、少しずつ息苦しくなってくるような話の展開。謎がさらなる謎を呼ぶ雰囲気に、強い圧迫感を覚えました。 <br /> <br /> 「人間とロボットの境界線て、なんだろう?」「人間が抱く憎しみと、ロボットが抱く憎しみに、何か違いがあるのだろうか?」などと考えさせられながら、頁をめくっていったのだけれど・・・・・・。本書を読んだ限りでは、まだ、答は見つかりません。それくらい、ここでのスーパーロボットたちの感情は人間に近い、というか、人間よりも優れている気がします。 <br /> <br /> Act.32「記憶の傷跡の巻」〜Act.39「獄中の王の巻」を収録。このなかでは、悲しみに暮れる感情をキャッチするウランの姿を描いた一章が、心にしみましたね。重苦しい気分に駆られた本書のなかで、この章に唯一、ほっとしました。 <br /> <br /> アトムは、これからどうなるのか。天馬博士は、一体何を考えているのか。本書のラストの景色が意味するものは何なのか。いくつもの「?」が、頭の中で点滅しています。 <br /> <br /> 巻末の予告文章によれば、スーパーロボット刑事ゲジヒトが、謎の怪物プルートゥに迫り、対決する模様。来年発売予定の「006」こと第6集が、待ち遠しい限り。
ロボットは人間のメタファーである。
2007-12-05
32人中 25 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
戦うための「回路がない」エプシロン。 <br />一方「戦うためにできている」ヘラクレス。 <br />人間をはるかに凌駕する能力を持ちながら、不要な「回路」をもたないロボット。 <br />60億の人間の人格をシュミレートされた、目覚めない人工知能。 <br />人工知能を目覚めさせる方法はわかっている。それは、「偏り」を注入すること。 <br />そして・・・モンスター・プルートゥ。 <br />現代の日本の、おそらくはそれを先取りする形で現れるネットの風景と、 <br />そのモチーフが、著しく重なっている。 <br />「とびお」を作って一緒に暮らす、天馬博士の悲しみ。 <br />愛するものの心を求める、エゴのかなしみが、そっと置かれ、 <br />憎悪のもつ悲しみというか、憎悪が人間のなにかを支えているようにも思われる <br />そのテーマに、かぎりない切なさを感じる。 <br /> <br />私は、アトムに、目覚めて欲しくない。 <br />あるいは、目覚めて欲しい。 <br />ごく普通の、なんのとりえもない、少しだけ聡明で輝きにみちた、 <br />平凡な子供として。 <br /> <br /> <br />
この話、やばすぎ。
2007-12-27
9人中 6 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
浦沢本は好きなんだけど、元ネタが鉄腕アトムの話って聞いて、つい最近まで読まずにいたんだけど、何気に読んでみてビックリ!一気にここまで読んでしまいました。 <br />…私、鉄腕アトムって、アンパンマンみたいな話だと思ってたんだ(;^ω^) お茶の水博士がジャムおじさんかと(^ω^;)(;^ω^) <br />めちゃくちゃテーマが重いです。その分、読みごたえたっぷり! <br />早く続きが読みたい!
今回は広く動きがある
2007-12-16
4人中 3 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
手塚作品の行間を、シリアスで埋めた浦沢作品の第5巻。 <br /> <br />手塚作品ではごく短い1シーンだったものを、 <br />独自の解釈でシリアスに展開していく。 <br />総論としてはゆったりとした進み方なのだが、 <br />各論はスピード感のある行間の埋め方だ。 <br /> <br />プルートゥの輪郭がおぼろげに見えてきたり、 <br />登場人物(この世界ではロボットも人と同じだ)の <br />バックボーンが明らかにされたりと動きのある巻。 <br /> <br />次巻が待ち遠しい。
感情を持ったロボット
2007-12-08
22人中 13 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
フィナーレに向けての最後のフリの巻ですね。<br />この巻でだけみても非常に完成度の高い仕上がりになってます。<br /><br />ロボットは、人間の為に造られたのであるから、人間にとって害になるロボットは、失敗作なのですが、人間はより高性能で人間に近いロボットを目指している中、一体のロボットが人を殺してしまうのです。<br />もちろん失敗作ですが、ロボットが憎しみ、いわゆる感情を持った段階でそのロボットは、もう人間です。<br />だから人間とロボットは近づきすぎてはいけないんですね。失敗作こそが実は完成だったんですね。<br />テーマ性もしっかりしていて骨太な作品です。<br /><br />それにしても浦沢直樹は、相変わらず凄い構成力ですね。<br />先のよめない展開、練りこまれた物語という点に関していえば、浦沢直樹の右にでるものはいないんじゃないかなあ。<br /><br />もちろん原作も読んでますが、原作とは違った形で充分に楽しめます。