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カスタマーレビュー数:16
ランキングには入っていません
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これにて降幕
2008-11-22
43人中 35 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
それは蟲の知らせのように、不意に目にした「蟲師」新巻の発売予定。連載を追っていない自分、「何故この季節に?」とも思いましたが、それよりもまず嬉しさが勝りました。今回はどんな話が聞けるのだろう、と。だけど届いたのは、まさしく蟲の知らせ、この物語の最後でした。この世はヒト知れぬ生命に溢れている。ときに助けられ、ときに飲み込まれ、共に生命を刻み合う。ヒトと蟲とは別の生物、でも確かに繋がっている。そう感じさせる四編でした。特に繰り返される生命を歌う「鈴の雫」は、素晴らしい最後を飾ってくれたと思います。まるで根無し草の友人から旅の便りを待つように、年に一度の「蟲師」は楽しみのひとつでした。それも今回が最後、やはり別れはつらいものです。とても大事なものを失ってしまったような、ひとつの漫画が終わっただけでこんな気持ちになるのは、いつ以来だろう。それでも、ギンコはまだ旅を続けているという不思議な感覚も消えません。そしてまた元気な姿を見せてくれる、そんな気さえします。これにて降幕となりましたが、これからも「蟲師」を大切に読み続けることに変わりはありません。そして、この物語がいつまでも語り継がれてゆくことを願いながら、今はただ、この最初で最後の別れに浸ることにします。漆原先生、素敵な作品をありがとうございました。
これでお終い??
2008-11-28
38人中 31 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
10巻の帯に巻かれた「除幕」の文字。 余りに唐突な旅の終わりでした。 もちろん、どのお話も心に染みる味わい深い話なのですが、 まだまだ旅の途中な感が否めません。 「おどろの道」の世界を滅ぼそうとした禁種の蟲と狩房家の淡幽のその後が大変気になります。 解決されるのを楽しみにしていたものですから読み終わってから本当にこの巻が最終巻?と思ってしまいました。 せっかくここまで壮大な世界を作りあげたのですから、是非ともその伏線の決着をつけてから終わりにして頂きたかった。 1年に一回の単行本発売ペースが厳しいなら3年に一回でもいい、体に無理せず、クオリティーを下げず、長く続けて欲しかった。 是非とも続刊を望みます。
最後までいい作品でした、心からの賞賛を贈りたい
2008-11-21
34人中 21 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
長いこと続いてきたギンコの旅の物語の、最終巻。ふだんは斜に構えて本を読む私だが、不覚にも感動してしまった。1巻でのぎこちなさから見ると目覚しい進歩を遂げられた作者に、惜しみのない賞賛の言葉を贈りたい。素敵な物語世界に導いてくれて、本当にありがとうございました。 自分らしくなくてかなり照れくさいが、読者がいる限りギンコの旅は続き、この不可思議な世界はいつまでも確かなものとして存在し続けるだろう。 追記:やっぱり私らしく書き足すことにする。日本はもう完璧に「光脈筋」から外れたね。原因がヌシにあるのか、ヒトにあるのかは置いといて。
「共生」の調べ、きらめく
2008-11-22
31人中 20 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
山ふところに抱かれて暮らす人間と、樹や草花、あるいは山の主(ヌシ)との関わりや絆を描いた話が四つ。全体を通して感じた太い幹は、自然と人間の「共生」。昔なつかしい話の肌触りが好ましく、香ばしい緑茶を飲むような味わいがありました。 ◎蟲(むし)を見ることができる少年の荒んだ気持ちが、不思議な衣(ころも)と出会うことで静まっていく・・・・・・「光の緒(ひかりのお)」 ◎一本の大樹の、気が遠くなるほど永い記憶を共有することになった男が、村里の運命を変える・・・・・・「常の樹(とこしえのき)」 ◎輪廻の蛇ならぬ「廻陋(かいろう)」という妙な蟲に囚われた男の人生を描いた・・・・・・「香る闇(かおるやみ)」 ◎山のヌシとして生きることを余儀なくされた人の苦しみ、惑い、決断を、ひそやかに、しかし凛とした調べとともに奏でてゆく・・・・・・「鈴の雫(すずのしずく)」(前編)(後編) なかでも、おしまいの「鈴の雫」の話がよかったな。胸にしんと染みとおる作品の切なかったこと。ぐっときました。 <どんな草木の中にも 虫やけものの中にも カヤの目や耳がある その事を 忘れずにいてやれ>という蟲師(むしし)・ギンコの台詞も忘れられません。
旅の途中
2008-11-22
22人中 14 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
蟲師の最終巻。アフタヌーンでは最終回にあたり表紙も飾ったので堂々の完結といったところ。 10巻って言うのも区切りが良い。 しかし内容的に「これで終わりです」という感じではなく、「まだまだ続きます」という 感じで幕を下ろしたのがこの作品らしいというか。 この10巻でも話的にはいつも通り、いや、いつもよりも更に落ち着いてるというか 今にも消えそうなほどか細い命の行方を淡々と描いている。 だから、最終巻を読んでる感じはしなかった。 むしろ「旅はまだまだ続くよ」といった印象です。セリフよりも画面からそれが伝わって来ました。 この世界はこれからも続いていくんだろうな、という気持ちにさせられた。 澄み渡るような絵柄と背景や人間の精神の奥深くまで切り込んだ心理描写。 なによりも雰囲気が独特で本当にそこにいる感覚になるような、「浸れる」漫画でした。 それをぶれることなく貫き通したのは見事。 「記憶」を辿る事が主軸となっている様な降幕の10巻。 この巻に関してはとにかく読んで欲しい。それしか言えない。読めば必ず何かを感じれる筈。 最後まで蟲師は蟲師だった。