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主語を抹殺した男/評伝三上章詳細情報とランキング

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主語を抹殺した男/評伝三上章

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主語を抹殺した男/評伝三上章

金谷 武洋
お勧め度:ユーザ評価は4.5点です カスタマーレビュー数:13

販売価格:1785円
中古価格:737円
定価:1785円
発売:講談社
発売日:
出版日:2006-12-08
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主語を抹殺した男/評伝三上章のユーザレビュー

評価:ユーザ評価は5.0点です 三上章先生のこと 2007-02-07

43人中 39 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

八尾中学で三上さんから数学の授業を受けました。ある日数学の大好きな親友が、先生達の学力を試験するのだ、と言って当時の旧制高校の数学書から問題を引っ張り出したりして、職員室の数学の教師の所へ持っていきました。もちろん、その親友は自分で問題を解いていたのですが、先生達は全滅、三上さんだけがすぐ解を出されたので、私たちはびっくりしました。あと一人のベテランの先生は一日考えて、解かれました。三上さんは結婚もされず、インドネシアかどこか、南方の言葉の文法を研究されているらしい、と噂があり、ピアノがすごくうまい、不思議な先生でした。三上文法の存在を知ったのは本田勝一「日本語作文の技術」でした。「象は鼻が長い」もその時買いました。金谷氏のこの本が出たことを知った時、すぐに買って大変面白く読みました。この本は面白すぎる所が欠点かも知れません。「主役を抹殺した男」と書かれている方のレビューを読みましたが、私の場合は読んでいる本を愛しながら、読むことにしています。肌に合わないものは、数ページ読めば判りますし、そんな時はその本を閉じるだけです。もし批評するなら、著者への敬意を失わずに批評したい、と思います。敬意が持てない時は無視又は沈黙です。人との付き合い方と本との付き合い方はなんだか似ています。この本が百パーセント完成したもの、とは思えませんが、曾ての恩師、三上さんのことをここまで詳しく調べて書いてくださった著者に心からありがとう、とお礼を言いたい気持です。読み易いことが名文の条件のひとつなら、これは名文だと思います。

評価:ユーザ評価は5.0点です 本当の日本語文法を知ろう 2007-01-11

26人中 20 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

 マンガが世界語となったいま、マンガを通して、海外で日本語を学ぶ人が多くなっています。日本国内では入試という足枷で学校文法を守死できるかもしれませんが、海外の日本語教育ではそうはいかないでしょう。やがて外圧がつよくなり、学校の日本語文法の矛盾が指摘され、三上文法に引っ繰り返されるときが来るでしょう。引っ繰り返されてからでは、国も、文部科学省も面子丸潰れです。そうなるまえに本気で考えないと、そういう時期に、既に来ていると思います。 <br /> 日本語文法のわからなさの原因を教えてくれるのは、ロングセラー「日本語の作文技術」(本多勝一著、朝日文庫)、第一章の末尾の引用文です。こちらも併読すると三上文法が一層理解できるはずです。是非一読して下さい。

評価:ユーザ評価は5.0点です こんな言語学者がいたのか 2008-02-11

9人中 7 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

「日本語に主語はない」と喝破した市井の言語学者 三上章(彰)氏の伝記。とにかく面白かった。第一級の伝記を読む醍醐味を満喫するとともに、本書を読んで主語抹殺論のエッセンスも理解できた。(著者の感情移入も、当方には苦にならず。)また、何よりも舶来理論を尊び、国産理論を唾棄するわが国の日本語学界の「歪み」には怒りさえ覚える。晩年のクルト・ゲーデルを思わせる氏の姿(写真)が痛々しい。(なお、本書157頁で「蛍の墓」とあるのは「火垂るの墓」の誤り。講談社さん、しっかりお願いします。)

評価:ユーザ評価は5.0点です 三上章という「街の言語学者」の存在を知ることができただけでも読んでよかったと思う。 2007-06-11

13人中 9 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

日本語の文法にさして興味があるわけでもないのに、「主語を抹殺した男」という刺激的なタイトルだけで購入。 <br /> <br />著者の三上に対する敬意、三上章という学者とその文法論を多くの人に知って欲しいという熱意は十二分に伝わってくるし、文章も読みやすいが、優れた「評伝」作品の条件と私が勝手に定義している、文章から滲み出る著者の体臭みたいなものはあまり感じることができず、三上の功績と生涯の紹介した作品という域はでていない。著者がノンフィクション作家ではなく学者であることも理由だろうが、「評伝」としては若干物足りない気がする。 <br /> <br />それでも、この作品を読んで、本当に良かったと思ったのは、三上章という「街の言語学者」の存在を知ることができ、さらに彼の日本語文法の一端ではあるが、それに触れることができたからだ。 <br /> <br />評伝作品なので文法自体は一部しか紹介されていないし、その一部でさえも理解できたかどうか自信はない。しかし、著者がカナダの学生に日本語を教え始めた頃、学生に「私は日本語がわかります」の主語はどれですか、と質問されて答えに窮したのと同じく、数年前、小学3年の息子に同じような質問をされ、そして著者と同じく答えに窮してしまった私にとって、三上の主張はおおげさではなく目からウロコだった。 <br /> <br />三上の日本語文法は近年注目されているようだが、いまだ主流ではない。素人にはどちらが正しいのかは解らない。しかし、外国人や小学生にすっきりと説明ができる文法が間違っているとは思えない。 <br /> <br />そして、学校で教える文法とは異なるが、学生の時にその存在を知っていれば、という思いが読了後に残った。 <br />

評価:ユーザ評価は5.0点です 日本語文法を揺さぶった男の物語 2007-01-11

24人中 16 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

I love youを日本語に訳すとどうなるだろうか。「私はあなたを愛しています」ってか。そんなふうに言ったら相手は引いてしまうだろう。それは日本語なら悪文になってしまう。何故悪文なのか。それは日本語に主語があるとした日本文法が英文法の物真似をしたものだったからだ。しかも、東京帝大教授が決めたからといって誰も批判を許さずにきたのだ。それを果敢にも乗り越えた三上章という人物の評伝。学界ないし学会という権威世界がその権威のために自らを脅かすものを排除、というより無視していく、という構図は現在の学界でも少なからず存在する。そうした中で孤高の闘いを続けた三上の生き方が胸を打つ。 <br />なにより、著者自身が気鋭の言語学者にして日本語教師なのだ。その日本語教育体験を踏まえた上での三上体験はまさにドラマである。そして著者金谷の文章がいい。最後まで読む者を捉えて飽きさせない。