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空の境界 下 (講談社ノベルス)

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空の境界 下 (講談社ノベルス)

奈須 きのこ
お勧め度:ユーザ評価は3.5点です カスタマーレビュー数:52

販売価格:1260円
中古価格:171円
定価:1260円
発売:講談社
出版日:2004-06-08
種別:新書 アマゾンの詳細ページを開きます

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空の境界 下 (講談社ノベルス)のユーザレビュー

評価:ユーザ評価は3.0点です 中二病には2つあると思う。 2008-11-04

1人中 1 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

極端に言えば、この本を楽しむためにはたくさんのことを知っていては『いけない』。誰もが通過する中二病には2つのタイプがあると思う。1つはアニメや漫画、ライトノベルや同人にのみ傾倒していくタイプ。原作、設定集、関連アンソロジーやフィギュア収集のように、要は『特定アニメ等そのものの周辺にしか興味の向かない』人たち。もう1つは始まりが同じアニメや漫画等であっても、その設定等から派生した様々な事柄に興味を広げて、知識を蓄えることに快感を覚えるタイプ。 例えば、SF系に傾倒すれば本格SFを読み始め、科学系の雑誌や本に手を出して、さらに進めば科学分野に将来を託すようなある意味凄い、ある意味イッてる人たち。そして後者にはちょっとこの本は辛いと思う。 しかし今まで哲学や科学、神話体系、仏教の思想なんかに触れたことが無いタイプには、『この作者の独創性はなんて凄いんだ!』となるだろう。だからこそ知らない方が楽しめると思う。何にでも当てはまるが『初めてそれを知った』事象に対して人は『これが開祖なんだ』との評価を下しがちであるからだ。例えばエヴァンゲリオンマニアが単にエヴァンゲリオンマニアで始まり終わってしまった場合。『世界の中心でウンタラカンタラ』というタイトルは、ヒロインが死んじゃうあのドラマに『パクられた』ものという認識となり、エヴァンゲリオン自体があるSFからタイトルを借りている事実にさえ到達しなかったことに近い。知らない方が幸せなこともある。ただ、だからといって既存のキャラクター類型や思想等を繋ぎ併せて何とか形にし、世に出してムーブメントを作った事実は揺らぐものではないと思う。世の中高生を熱狂させるだけの力はこの本に確かにあったのだ。よって★は3つとした。でももう少し文章は上達されたほうが望ましいとは思う。この文章を『あんたらに読解力がないからだ!』と擁護するのはいささか無理がある。好意的に解釈するなら、もしかすると作者はフィネガンズ・ウェイク的なものに憧れてそこを目指そうとしたのかもしれない。論文でも六法でも何でもいいからたくさん本を読み、日本語を勉強なさい。20歳までは間に合う。こういう設定とか好きならば、唯識、阿頼耶識をはじめとした仏教の思想や、集合的無意識などの哲学本、シューマン共振などについて調べたり、読むと面白いですよ。もしかするとあなたも何かを産み出す側になれるかも。

評価:ユーザ評価は4.0点です 修復できない世界 2008-08-03

0人中 0 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

 2004年に講談社ノベルスとして出たもの。  2007-08年には3巻に分冊したうえで文庫化されている。  物語としては、上巻よりも混沌を深めていく。色々な事件がからみあってきて、現実世界からも大きく遊離していく。魔術が使われ、人間の能力を越えた戦闘シーンも繰り返し描かれる。  それでも、どこかしら現実性を失わない物語である点が面白い。向こう側の世界のものたちが活躍しているけれども、あくまで視点は現実なのだ。悪くない方向性だと思う。  やたらと蘊蓄に走ったりしない点も良い。  構成、メッセージには分かりにくい点が。もう少し書き慣れると、良い作家になるのではないか。

評価:ユーザ評価は5.0点です その言葉を言って欲しかった少女と温かかったクラスメイト。 2008-05-25

7人中 2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

『空の境界』の下巻。 いよいよクライマックス。今回は、前回の「矛盾螺旋」のつづき、鮮花の学校の怪異を解決のため式が潜入する「忘却録音」、そして最後を飾るのは「殺人考察(後)」。 最後は泣いちゃいました。 今巻は式と黒桐の心情面がとてもよく表れてます。 自分は異常で普通の人間じゃないと自覚する式。そんな彼女でも幸せになれると気づかせてくれたのは温かかったクラスメイト・黒桐。自分は殺人鬼であると主張する式を頑に否定して最後まで信じてくれたのが彼だった。 「殺人考察(後)」でモノローグで語られる式の言葉と吐露される本当の思いが、その文体もあいまって胸にくるとても切ない気持ちにさせてくれます。 式と黒桐がどうなったのか、それはあなたの眼で確かめて欲しいです。 おもしろく、そして切ない空の境界。 こんな素敵な作品を創った奈須きのこの才能はスゴい。 一つの文学作品として読めるくらいの魅力をもった作品です。

評価:ユーザ評価は4.0点です 究極の恋愛譚 2008-05-18

4人中 0 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

とても面白かったです。文章が読みづらいという指摘がありますが、確かにそうですね。少しくどすぎたかな、と。でもそれがほとんど気にならないくらい奈須さんの文章は読者を引き込む力がありますし。なにより話が良かった。純愛ですね。 自らの内に殺人を嗜好する人格を持つ主人公兼ヒロインの両儀式、彼女はそれ故に普通に生きるという希望すら持たず、孤絶されたまま生きていこうとしていたんですが、黒桐幹也という純粋な少年と出会うことで持ってしまったんですね、幻想(ユメ)を。幹也と一緒に居たい、普通に暮らしたいと。そんな彼女の心の様々な葛藤がまた切ないですね。 極論としては殺人考察(前) 殺人考察(後)以外はおまけといってもいいかもしれません。  まぁ、とにかくこの本は想像力豊かに読みましょう。確かに文章がひどい箇所があるかもしれませんがそこはスルーで、お話を楽しみましょう。

評価:ユーザ評価は5.0点です 読解力の問題では? 2008-04-11

11人中 3 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

文章が下手だなんてとんでもない。ライトノベルやゲームに慣れきっている人が読めば、期待しているものと違って戸惑うのかもしれないが、文芸的にはむしろ上質。 設定の説明が長いというが、あれは必要なもの。あれが長くて苦痛と言うなら京極堂はただの本屋になるしかない。 また逆に心理描写などが足りないという声もあるが、そうは感じなかった。登場人物同士のからみもきちんとあり、人となりは十分伝わる。読者の想像力に委ねる部分のない作品などむしろ稚拙に感じられそうだが。 ファンタジーノベル大賞などでデビューしていれば、少数でも質の高い読者に恵まれたのかもしれない。もし文学的評価を望むのであれば、著者の出自はこれからもずっと正当な評価を妨げるネックになってゆくのかもしれない。もっともそんなものは望まないのかもしれないが。

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