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対談集  妖怪大談義 (角川文庫)

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対談集 妖怪大談義 (角川文庫)

京極 夏彦
お勧め度:ユーザ評価は3.5点です カスタマーレビュー数:2

販売価格:700円
定価:700円
発売:角川グループパブリッシング
出版日:2008-06-25
種別:文庫 アマゾンの詳細ページを開きます

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対談集 妖怪大談義 (角川文庫)のユーザレビュー

評価:ユーザ評価は4.0点です 妖怪の学究本〜行き着く先はやはり水木先生 2008-07-17

2人中 0 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

京極氏をコーディネータとして多士済々の面々との妖怪に関する対談を収録したもの。ただし、丁々発止と言ったやり取りはなく、京極氏のトーンが全体を支配している。 水木先生、養老氏との対談では、まず水木先生が御自身を「水木さん」と自称するのを確認して感激した。妖怪は精霊を具現化したもので霊とは異なり、この具現化は社会の都市化(人間の脳化)に伴って起きたと言う論が印象的。それにしても、「ゲゲゲの鬼太郎」が今でも周期的にTV化、映画化される様は日本人の精神的土壌と水木先生自身の妖怪振りを良く示していると思う。中沢氏との対談では、妖怪を扱うには論理性が必要と言う前提で、柳田国男、折口信夫、南方熊楠の三大巨人を引き合いに出して、妖怪と民俗学を真剣に論じる所が微笑ましい。夢枕獏氏は自著のPRが過ぎる。ただし、妖怪学と言語学が近いという論は魅力的。水木先生が"子泣き"や"砂かけ"の名前を絵と共に定着させなければ、我々は彼等の存在を知らなかったろうから。宮部みゆき氏の章は京極氏の独演会で対談の体を成していない。山田・大塚両氏の章は民俗学に偏り過ぎで、スジ違いの感。柳田国男の"人となり"を語られても困る。高田氏の章もスジ違い気味だが、京極氏自身の作品や「八犬伝」を論じて読ませる。唐沢氏の章では妖怪・怪獣図鑑を扱って、懐かしくて涙が出る。小松・西山両氏の章では妖怪学・怪異学を扱って本作に相応しい対談。最後は水木先生と荒俣氏との鼎談。水木先生の「睡眠力」には恐れ入る。 とにかく妖怪に対し学究的に真剣に取り組む様が妖怪ファンには堪らない。読むと"妖怪の語り部"になりたくなる魅力溢れる書。

評価:ユーザ評価は3.0点です 学問と娯楽の仲人 2008-07-02

7人中 2 人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

2005年に発売された単行本の文庫化。 単行本が未読だったのと、荒井良の表紙に惹かれて購入。 対談者は以下── 水木しげる、養老孟司、中沢新一、夢枕獏、アダム・カバット、宮部みゆき、山田野理夫、大塚英志、手塚眞、高田衛、保阪正康、唐沢なおき、小松和彦、西山克、荒俣宏、尾上菊之助。 ──合計16名。最後の尾上菊之助は文庫版特別収録とのこと。個人的に面白かったのは、山田野理夫、大塚英志、高田衛、小松和彦。学問と娯楽の対立、または共有に関する話題が興味深かった。 また、読者のひとりとして「そうなんだよ!!」って思わず声をあげてしまったのが、京極夏彦のデビュウ作『姑獲鳥の夏』の骨子のひとつでもあった『憑霊信仰論』の著者・小松和彦との対談での京極夏彦の発言。 -- 京極夏彦──読者がどんどん厳密さを要求するようになってきている気はします。物語性と同じだけの情報量が求められている。──(中略)──知的好奇心も満たして欲しいと強く要求されている気がします。これは僕のような小説家に求めることじゃなくて、学者さんに求めることで(笑)。だから学問の分野の人にもっと発信して欲しいと僕は思うんですよ。その研究が今どこまで進んでいるのか、結論は出ていなくてもいいから知りたいというのは正直なところですよ。例えばロボット工学なんかはいいわけですよ、2本足で歩きましたとか、跳ねましたとか、ニュースで放送するでしょう。でも、人文系は全然聞こえてこない、そうした現状に対する不満っていうのがエンターテインメントに跳ね返ってきているように思います。 -- そうだよ、そうなんだよ!! 自分では届かない専門と云う海原を、例え泳げなくとも砂浜から眺めたいんだよ。イチローにはなれなくとも、イチローの一挙手一投足に興奮するんだよ!!(抽象的で申し訳ない)。 文学(小説)は幻想に過ぎないけれど、その幻想に説得力を持たせる要素として専門は最適だと思う。 興味があれば論文でも何でも読むけれど、そもそも興味を持つ契機が得られない。 だから、漫画なども含めた文学が専門を扱うのは素晴らしいと思うし、また、専門(学問)もまた表しかたを考えても良いと思う。 とは、素人故の身勝手さ。それは自覚しているんだけど。 星3つの理由は、対談者によって頁の割合が大きく異なるためです。 兎に角、素人が知らない面が垣間見える対談集。 本書の小松和彦の発言曰く、日本で最初に妖怪と云う言葉が記述されているのは平安時代の『続日本紀』なんだそうです。 憶えても何の役にもたたないけれど、知的で素敵だ。 まさしく本書を象徴していると思う、妖怪。

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